頭頸部癌
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舌癌に対する頸部郭清術の適応と郭清範囲の標準化に関する研究
朝蔭 孝宏岸本 誠司斉川 雅久林 隆一川端 一嘉菅澤 正林崎 勝武吉積 隆丹生 健一白根 誠中谷 宏章
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キーワード: 舌癌, 頸部郭清, 標準化
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2005 年 31 巻 4 号 p. 536-540

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抄録

舌癌に対する頸部郭清術の適応,術式は施設により異なり標準化が望まれている。今回多施設において共通のプロトコールに則り,舌癌の治療を施行し推奨すべき頸部郭清術の適応および術式において検討した。その結果,T1N0症例およびearlyT2N0症例には予防的頸部郭清術を施行しない,lateT2N0症例およびT3N0症例にはlevel I~IIIの予防的頸部郭清術を施行する,anyTN1症例に対してはlevel I~IIIの頸部郭清術を施行する,anyTN2a症例に対してはlevel I~IVの頸部郭清術を施行する,anyTN2b以上の症例に対してはlevel I~IVの頸部郭清術を施行する,といった治療が現時点での推奨される舌癌の頸部の取り扱いという結論に至った。今後さらに症例を増やしプロトコールの妥当性を検証し,T2N0症例の線引きを明確にしていく予定である。

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© 2005 日本頭頸部癌学会
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