日本看護科学会誌
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原著
不妊治療を受けるカップルのパートナーシップ尺度の開発 信頼性と妥当性の検討
朝澤 恭子
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2013 年 33 巻 3 号 p. 3_14-3_22

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抄録

目的:不妊治療を受けるカップルのパートナーシップを測定する尺度を開発し,信頼性と妥当性を検討した.
方法:パートナーシップ尺度原案40項目は概念分析とインタビューデータを基に作成した.調査1で対象者535名のデータを基に探索的因子分析と確認的因子分析を行い,調査2で再テストにより110名のデータで安定性を確認した.
結果:因子分析の結果,【精神的サポート】【負担の理解】【治療上の協力】が抽出され,構成概念は支持された.基準関連妥当性の検討では,パートナーシップ尺度総得点はFertiQoL尺度得点,FertiQoL下位尺度「関係」の得点,パートナーとの関係満足度得点と正の相関が1%水準で認められた.クロンバックαは0.89であり,確認的因子分析で容認できる整合性を有していた.調査1と調査2の相関係数は0.71であった.
結論:パートナーシップ尺度18項目3因子構造を開発し,基準関連妥当性および内的整合性と安定性の結果から高い妥当性と信頼性が確認された.

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© 2013 公益社団法人 日本看護科学学会
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