2009 年 24 巻 5 号 p. 332-336
当院における過去7年間(2001~2007年)の注射用抗菌薬使用量を抗菌薬使用密度(AUD)として算出し,抗菌薬使用動向に影響を与えた変動要因を調査することを目的とした.院内における抗菌薬使用指針の設定や国内における抗菌薬使用ガイドラインの改訂により,グリコペプチド系抗菌薬の使用量増加は停止し,カルバペネム系抗菌薬の使用量は減少したが,第一世代セフェム系抗菌薬はむしろ使用が増加した.本研究では7年間の長期に渡り抗菌薬使用動向をモニタリングした成績から,抗菌薬の使用実態に対する適正使用推進要因を推測できた.