日本食品科学工学会誌
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沖縄県産果実類・野菜類のポリフェノール含量とラジカル消去活性
須田 郁夫沖 智之西場 洋一増田 真美小林 美緒永井 沙樹比屋根 理恵宮重 俊一
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2005 年 52 巻 10 号 p. 462-471

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抄録

沖縄県産の果実類や野菜類からアセトン (30℃) 抽出, それに続く80%エタノール (80℃) 抽出を行い, それら抽出液を用いてポリフェノール含量とDPPHラジカル消去活性の一斉分析を行った. 可食部の両抽出液のポリフェノール含量の総和は0.35~142.04μmol-gallic acid相当量/g-新鮮重の範囲にあり, そのポリフェノール含量の総和に比例してDPPHラジカル消去活性は高まった. 両数値がともに高いグループは, サポジラ, カニステル, グァバ, スターフルーツなどの熱帯原産果実類が属し, プロアントシアンジンを含んでいた. 次に高いグループは, ヤマモモ, 赤キャベツ, 水前寺菜, 紫色のカンショであり, アントシアニンを含んでいた. またニガナ, ボタンボウフウ, ニシヨモギなどの沖縄特産野菜も高含量・高活性であった. また果実類未利用部の中には, 可食部に匹敵あるいはそれ以上のポリフェノール含量, ラジカル消去活性を有するものがあった.

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© 2005 日本食品科学工学会
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