日本歯周病学会会誌
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フェニトイン性歯肉増殖症由来細胞の生化学的特性
非コラーゲン性タンパク質合成について
出口 眞二大山 晃福野 光男堀 俊雄川瀬 俊夫青木 章子鈴木 清斎藤 滋
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1988 年 30 巻 4 号 p. 1047-1054

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抄録

フェニトイン性歯肉増殖症の発現機序を解明するために, 増殖歯肉より歯肉線維芽細胞を確立しResponder cellsとして用いた。添加基質としてAmino acid mixture-14Cを用い, PHT (5μg/ml) 添加による各細胞への影響を非コラーゲン性タンパク質合成能についての検索と, あわせて形態的観察を行った。
その結果, 形態学的にはResponder cellsに少なくとも2種類のphenotypeが認められた。一方, 非コラーゲン性タンパク質中に, PHI添加により, 有意に増加するAminoacidmixture-14C由来のタンパク質の存在がRESA3の12日培養に認められた。BPにおいても, 同様な影響が認められた。このことは, タンパク質合成能および培養細胞形態においてResponder cells中に2種類以上のpheno-typeの存在を示唆した。

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